AI for Science ― AIが実現する知の基盤





このセッションで語られたこと
科学研究や経営の判断をAIにどこまで任せ、どの能力と責任を人間に残すかが論じられた。AIで作成されたとみられる申請書を人間が審査しきれない状況や、誤った判断の責任を誰が負うかという問題が取り上げられた。結晶構造のデータから材料の分布を地図化し、未開拓領域を探す研究では、実験に進む判断と費用の見極めは人間が担うとされた。記憶を機械に任せることと、判断力や認知能力まで弱めることを区別する必要性も語られた。
セッションの概要
AI for Scienceは、研究の新たな道を開くのか。もしくは、研究の世界を破壊するのか。AI for Scienceは、現在政府が強く取り組む研究領域のイノベーションでもあります。本セッションでは、研究者集団として二つの組織(JAAS、日本学術会議若手アカデミー)を代表する登壇者と共に、AI for Scienceの未来を問います。
登壇者

北原 秀治Shuji Kitahara
東京女子医科大学 先端生命医科学研究所 特任准教授 / 一般社団法人日本科学振興協会(JAAS)代表理事
医学博士。解剖学・組織学・腫瘍病理学を基盤としながら、医療経済学と公共政策にも研究の幅を広げてきた。東京女子医科大学大学院医学研究科を修了後、ハーバード大学医学大学院マサチューセッツ総合病院で博士研究員を務めた。日本科学振興協会(JAAS)の代表理事として、研究者と社会をつなぐ科学振興の仕組みづくりにも携わっている。

南澤 孝太Kouta Minamizawa
慶應義塾大学 大学院メディアデザイン研究科 教授
2005年に東京大学工学部計数工学科を卒業し、2010年に同大学大学院情報理工学系研究科博士課程を修了。博士(情報理工学)。慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科の特別研究助教、特任講師、准教授を経て、2019年から教授を務める。触覚技術を用いて身体的経験を伝送・拡張・創造する身体性メディアを研究し、触覚デザイン、サイバネティック・アバター、超人スポーツなどの研究開発と社会実装を進めている。

諏訪 正樹Masaki Suwa
オムロン株式会社 執行役員 ストラテジックR&D本部長 / オムロン サイニックエックス株式会社 代表取締役社長
博士(工学)。1968年京都府生まれ。1997年に立命館大学大学院理工学研究科の博士後期課程を修了し、オムロン株式会社へ入社した。2018年にオムロン サイニックエックス株式会社の代表取締役社長へ就任。同社はオムロンが描く「近未来デザイン」の戦略拠点として2018年に開設され、AI・ロボティクス・IoT・センシングの最先端技術に取り組み、大学や社外の研究機関との共同研究によるオープンイノベーションを進めている。2022年にオムロン株式会社の執行役員技術・知財本部長、2026年3月の組織変更により同 執行役員 ストラテジックR&D本部長を務める。人工知能学会の理事も務めた。

松尾 英里子Eriko Matsuo
モデレーター株式会社Chewing News 取締役 / フリーアナウンサー
1982年生まれ。早稲田大学商学部卒業後、日本テレビに入社し、アナウンサーとして「NEWS ZERO」をはじめ報道・スポーツ番組のキャスターを務める。2013年よりフリーに。現在は経済キャスターやモデレーターとして、各種メディアやビジネスイベントで幅広く活躍。慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科修士課程修了。
収録映像で見る
このセッションの収録映像(字幕・要約つき)は、アーカイブ配信でご覧いただけます。全33本一括・視聴期限なし。