宇宙産業からスペース産業へ ― 産業創造の未来





このセッションで語られたこと
宇宙と海洋で多様な事業者の参入を促すには、どの障壁を取り除く必要があるかが論じられた。技術、行動慣習、規制制度、既得権益を電気回路の抵抗になぞらえ、両分野の産業化を比べる枠組みが示された。NASAの民間委託への転換や、海洋資源の採掘コストと経済合理性の問題が取り上げられた。海上の宇宙港でロケットを発射・着陸させる構想を通じ、宇宙と海洋を別々の分野として扱わず、連携させる可能性も語られた。
セッションの概要
宇宙ビジネスは、10年の取り組みを経て日本に新しい一つの産業領域を立ち上げました。この科学と産業がつながった稀有な事例を生かしながら、現在起こりつつある海洋ビジネスについての知見も交えながら、「スペース(空間)」が産業になっていくというケースを紐解き、科学と産業の接続について共に問います。
登壇者

中村 貴裕Takahiro Nakamura
株式会社Midtown 代表取締役CEO / 東京科学大学 特任教授
高校生の頃に読んだ科学雑誌Newtonをきっかけに宇宙に興味を抱く。東京大学大学院理学系研究科修了。新卒でアクセンチュア株式会社に入社し製造小売業の経営コンサルティングに従事。その後株式会社リクルートに転じ、新規事業開発室にて自ら企画・立案した事業の立ち上げを複数経験。株式会社ispaceにて、創業株主兼取締役COOとしてビジネス全般を統括。事業開発、政府リレーション、資金調達、米国・欧州展開、組織開発やHAKUTO、HAKUTO-Rの立上げと推進を行う。社員2名から200名へのスケールアップを経験。地球規模の課題解決と宇宙産業創出を目指して、株式会社Midtownを創業。複数の大手企業、スタートアップ企業のCXOやアドバイザー、月面産業ビジョン協議会の座長代理、東北大学ベンチャーパートナーズ株式会社アドバイザー、東京科学大学 特任教授。

安田 洋祐Yosuke Yasuda
モデレーター国立大学法人政策研究大学院大学 教授
ミクロ経済学・ゲーム理論・マーケットデザインを専門とする経済学者。東京大学経済学部を卒業後、プリンストン大学で経済学の博士号を取得した。政策研究大学院大学助教授、大阪大学准教授・教授を経て、2025年10月より政策研究大学院大学教授。American Economic Review をはじめとする国際学術誌に論文を発表するとともに、2020年には経済学を実務で使えるようにすることを目指して株式会社エコノミクスデザインを共同創業した。

田崎 有城Yuki Tazaki
株式会社N-ARK 代表取締役CEO/総合プロデューサー
建築、考古学、アート&サイエンスを背景に持ち、ビジュアルデザインスタジオWOWで公共施設やアートパビリオンなどの建築プロジェクトを担当。2018年にKANDO株式会社を設立し、リアルテックファンドのメンバーとしてディープテック企業を支援した。2021年に株式会社N-ARKを設立し、気候変動への適応を目的とする海上建築、海水農業、海上都市構想「Dogen City」などを推進している。

相良 俊輔Shun Sagara
株式会社ジェネシア・ベンチャーズ Country Director of India
大学在学中から、顧客データ基盤を提供する米Treasure Dataに参画。日本法人初のインサイドセールスとして営業組織の立ち上げに携わり、企業向け営業や既存顧客へのアップセル統括を担当した。ARMによる同社買収を経て、2019年に株式会社ジェネシア・ベンチャーズへ参画。2023年にインド投資拠点の開設に伴ってベンガルールへ移り、2026年時点でインド責任者としてシード期企業への投資・経営支援に従事する。

高田 真一Shinichi Takata
国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)宇宙戦略基金事業部 技術開発マネジメントグループ長 / 新事業促進部 事業開発グループ長
東京大学工学部航空宇宙工学科を卒業し、同大学大学院航空宇宙工学専攻修士課程を修了。JAXA入社後、角田でロケットエンジン開発、宇宙ステーション補給機「こうのとり」の開発・運用、米国ヒューストンでの国際調整に従事した。帰国後は J-SPARC プログラムの立ち上げと共創プロジェクトを担当。2024年4月から宇宙戦略基金の技術開発マネジメントに従事する。
収録映像で見る
このセッションの収録映像(字幕・要約つき)は、アーカイブ配信でご覧いただけます。全33本一括・視聴期限なし。